デジタル大辞泉 「食す」の意味・読み・例文・類語 お・す〔をす〕【▽食す】 [動サ四]1 「治める」の尊敬語。統治なさる。しろしめす。「大君の命みことかしこみ―・す国の事取り持ちて」〈万・四〇〇八〉2 「食う」「飲む」の尊敬語。召し上がる。「献まつり来し御酒みきぞ残あさず―・せ」〈記・中・歌謡〉3 「着る」の尊敬語。お召しになる。「臣おみの子は栲たへのはかまを七重ななへ―・し」〈雄略紀・歌謡〉 しょく・す【食す】 [動サ五]「しょく(食)する」(サ変)の五段化。「米飯を―・す習慣」[動サ変]「しょく(食)する」の文語形。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「食す」の意味・読み・例文・類語 お・すをす【食】 〘 他動詞 サ行四段活用 〙① 「治める」の尊敬語。お治めになる。統治なされる。→食国(おすくに)。[初出の実例]「この照らす 日月の下は〈略〉聞こし遠周(ヲス) 国のまほらぞ」(出典:万葉集(8C後)五・八〇〇)② 「飲む」「食う」の尊敬語。召し上がる。[初出の実例]「豊寿(とよほ)き寿(ほ)き廻(もとほ)し、献(まつり)来し御酒(みき)ぞ、残(あ)さず袁勢(ヲセ)、ささ」(出典:古事記(712)中・歌謡)③ 「着る」「身につける」の尊敬語。[初出の実例]「十握(とつか)の劔を食(ヲシ)て児(みこ)を生(な)す」(出典:日本書紀(720)神代上(水戸本訓))食すの補助注記( 1 )語源については、居る意の動詞の尊敬語とする説が有力。( 2 )( ②について ) 上代の飲食する意の動詞のうち、「はむ」が、一般の飲食する動作を表現することに重点を置くものであるのに対し、「おす」は、貴人が対象を自分の物として飲食する意を表わすものとされる。 しょく‐・す【蝕・食】 〘 自動詞 他サ行変格活用 〙 ⇒しょくする(蝕) しょく‐・す【食】 〘 他動詞 サ行変 〙 ⇒しょくする(食) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by