デジタル大辞泉 「蠢く」の意味・読み・例文・類語 うご‐め・く【×蠢く】 [動カ五(四)]虫がはうように絶えずもぞもぞ動く。蠢動しゅんどうする。「蛆虫うじむしが―・く」「暗黒街に―・く者たち」[類語]蠕動ぜんどう・蠢動しゅんどう おご‐め・く【×蠢く】 [動カ四]ぴくぴく動く。うごめく。「鼻のほど―・きて言ふは」〈徒然・七三〉[補説]仮名遣いは「おごめく」か「をごめく」か不明。 むく‐め・く【×蠢く】 [動カ四]虫などがむくむくと動く。また、虫のようにうごめく。「蓑虫のやうにてや―・き参らむ」〈宇津保・楼上上〉 をご‐め・く【×蠢く】 [動カ四]⇒おごめく 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「蠢く」の意味・読み・例文・類語 うご‐め・く【蠢】 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 「めく」は接尾語 )① (イモムシなどが這うように)絶えず少しずつ動く。おごめく。蠢動(しゅんどう)する。[初出の実例]「小蟹ども、おのが穴々より出て蠢き遊ぶ」(出典:海道記(1223頃)萱津より矢矧)「をかしからぬ一生を塵の中にうごめかんのみ」(出典:花ごもり(1894)〈樋口一葉〉一)② 比喩的に、ある気持が少しずつ起こってくる。[初出の実例]「心のうごめくままに、ある律義なる侍に戯言(ざれごと)を仕懸け」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)一) むく‐め・く【蠢・蠢動】 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「むぐめく」とも。「めく」は接尾語 )① 虫などがむくむくと気味悪く動く。うごめく。〔十巻本和名抄(934頃)〕② 虫などのようにうごめく。[初出の実例]「ひだりみぎにかづき給ふるものは、みのむしのやうにてや、むくめきまゐらむ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上) おご‐め・く【蠢】 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 わずかに動く。ひくひくと動く。うごめく。[初出の実例]「『さてさて、をかしかりける女かな』とすかい給ふを、心得ながら、鼻のわたりをごめきて語りなす」(出典:河内本源氏(1001‐14頃)帚木)蠢くの補助注記青表紙本には「おこつきて」とある。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例