デジタル大辞泉
「袈裟御前」の意味・読み・例文・類語
けさ‐ごぜん【袈裟御前】
平安末期の女性。北面の武士源渡の妻。遠藤盛遠から恋慕され、夫の生命を救うため、自らその身代わりとなって盛遠に殺された。盛遠は恥じて出家し、文覚と称した。→文覚
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けさ‐ごぜん【袈裟御前】
- 平安末期の女性。北面の武士源渡の妻。母は衣川。院の北面の武士遠藤盛遠に誤って殺され、盛遠は出家して文覚(もんがく)と称した。この事件は、盛遠に恋慕された袈裟が、夫の身代わりとなって殺されたものと解されて、その貞節ぶりが伝承されてきた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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袈裟御前 けさごぜん
「源平盛衰記」に登場する源渡(みなもとの-わたる)の妻。
従兄(いとこ)の遠藤盛遠(もりとお)(のちの文覚(もんがく))に横恋慕されてなやみ,みずからはかって盛遠に殺される。このため夫の渡も盛遠も出家したという。この説話は江戸時代,浄瑠璃(じょうるり)や歌舞伎の題材となった。名は阿都磨(あとま)。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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袈裟御前
けさごぜん
平安時代末期の節婦。源渡 (わたる) の妻。美女であったので,遠藤盛遠 (のち出家して文覚 ) に恋慕された末,夫の身代りとなって盛遠に殺された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の袈裟御前の言及
【文覚】より
…《源平盛衰記》に,長谷観音に申し子して生まれたが早く孤児となり,幼児期より〈面張牛皮(めんちようふてき)〉な乱暴者であったという。元服後,北面武者となったが,《平家》の読本系諸本では,渡辺橋の供養のとき,渡辺渡(刑部左衛門)の妻の袈裟御前を見て恋慕し,強引に奪おうと夫を討つつもりが,袈裟の計らいでかえって彼女を殺してしまう。この女の犠牲ゆえに18歳で出家した(夫もまた出家して渡阿弥陀仏と称し,異本では重源(ちようげん)であるという)という発心譚をもつ。…
※「袈裟御前」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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