西洋流(読み)せいようりゅう

精選版 日本国語大辞典 「西洋流」の意味・読み・例文・類語

せいよう‐りゅうセイヤウリウ【西洋流】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 西洋流儀。西洋のやり方。西洋の方式。洋風。
    1. [初出の実例]「よって西洋流を学ては、余国の算暦は取るにたらず」(出典:随筆・文会雑記(1782)三)
    2. 「実に西洋流(セイヤウリウ)でなくては夜があけませぬ」(出典安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二)
  3. 砲術高島流の古称
    1. [初出の実例]「嘉永元年、西洋流と唱候分、向後高島流と可唱旨被令」(出典:続泰平年表‐天保一三年(1842)六月一一日御触(古事類苑・武技一五))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「西洋流」の意味・わかりやすい解説

西洋流
せいようりゅう

幕末西洋砲術の一流派。1834年(天保5)高島秋帆(しゅうはん)の創始。のち高島流という。秋帆(1798―1866)は長崎の町年寄兼鉄砲方の家に生まれ、初め父より荻野(おぎの)流・天山(てんざん)流を学んだが、天保(てんぽう)(1830~44)初年出島に滞留したオランダの退役軍人に師事すること数年、兵制・砲術・戦術など洋式軍務の伝習を受け、これまでの和流砲術から脱却して諸大砲の操法と銃隊調練をあわせ教授する西洋流を標榜(ひょうぼう)するに至った。

[渡邉一郎]

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