日本歴史地名大系 「西蔵寺」の解説 西蔵寺さいぞうじ 島根県:飯石郡赤来町下赤名村西蔵寺[現在地名]赤来町下赤名上市(かみいち)市街地の東側、瀬戸(せと)山山麓にある。明晴山と号し、浄土真宗本願寺派。本尊阿弥陀如来。鎌倉時代初期に明光を開基とし、入間(いるま)村(現掛合町)の出来山(できやま)に一寺を建立、西円が二世を継いだ。その後下赤名(しもあかな)村福田(ふくだ)の奥に移り、天文一一年(一五四二)瀬戸山(せとやま)城落城後現在地に移転した(「西蔵寺由緒書」寺蔵)。近世には末寺五三ヵ寺・末々寺四一ヵ寺を有し、出雲国二九寺・石見国四二寺・備後国一九寺・安芸国四寺であったという(赤来町史)。 西蔵寺さいぞうじ 佐賀県:鹿島市本城河内村西蔵寺[現在地名]鹿島市大字山浦字本城本城(ほんじよう)の原城跡がある城平(じようびら)山の山麓にある。臨済宗南禅寺派。山号は福明山。本尊は阿弥陀如来。江戸後期の寺社差出に「藤津郡本城村福明山西蔵庵、開山春光和尚、創建時代相知れ申さず候。中興開基は剛雲妙金大姉、鍋島豊前守殿の御内室と申し伝へ候」とある。境内に天正一八年(一五九〇)のものをはじめ一一基の庚申塔が建っている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報