覚慶(読み)かくけい

世界大百科事典(旧版)内の覚慶の言及

【応和宗論】より

…963年(応和3)に宮中で,天台・法相(ほつそう)両宗の学匠が一切成仏(いつさいじようぶつ)・二乗不成仏をめぐって行った論議をいう。村上天皇は,8月21日から25日までの5日10座,南都北嶺の高僧各10人を清涼殿に招き法華会を催したが,その第2日夕座(ゆうざ)に問者であった天台の覚慶は,一切すべてのものが成仏できると主張したのに対し,講師であった東大寺の法蔵が,成仏できるのは菩薩と不定(ふじよう)の一部に限定されると法相宗の立場から反論して論争となった。激論は第5日夕座に及び,成仏不成仏論では史上最大規模の宗論となったが勝敗は決せず,活躍した法相宗の仲算は恩賞を賜り,天台の良源は翌年内供奉十禅師の一員に列せられている。…

※「覚慶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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