親父様(読み)おやじさん

精選版 日本国語大辞典 「親父様」の意味・読み・例文・類語

おやじ‐さんおやぢ‥【親父様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さん」は接尾語 )
  2. 父親を敬い、また親しんで呼ぶ語。
    1. [初出の実例]「我(をれ)御親父(オヤジ)さんに勧めて他人の中を見せなければいけませんが」(出典怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉二一)
  3. 商店主人職場の長、侠客(きょうかく)香具師(やし)の頭(かしら)などを敬い親しんでいう語。
    1. [初出の実例]「テキヤのオヤジサン(親分)に挨拶(あいさつ)しないことには何かと故障がおきた」(出典:いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉一)

おやじ‐さまおやぢ‥【親父様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さま」は接尾語 )
  2. 父親を敬っていう語。おとうさま。
    1. [初出の実例]「あれあれ、あれへ見へるがおやじさま」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)下)
  3. かしらだったものを敬っていう語。
    1. [初出の実例]「御社のおやぢさまも、御感心浅からず。末社の、ほこらの、こやこやまでも」(出典:俳諧・貝おほひ(1672)三〇番)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android