御社(読み)オンシャ

デジタル大辞泉 「御社」の意味・読み・例文・類語

おん‐しゃ【御社】

相手を敬って、その人が属する会社などをいう語。書き言葉では「貴社」を使うのが普通。→貴社
[補説]同音言葉が多く紛らわしい「貴社」に代わり、主に話し言葉において使われ始めた。1990年代初めころからか。
[類語]会社企業しゃ商会カンパニーコーポレーション貴社小社弊社

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精選版 日本国語大辞典 「御社」の意味・読み・例文・類語

おん‐しゃ【御社】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「おん」は接頭語 ) 会社や神社を相手として敬っていう語。
    1. [初出の実例]「画報の広告に『名優当り芸絵はがき』を御社(オンシャ)で発売するとありましたが」(出典演芸画報‐大正五年(1916)九月号・芝居問答)

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日本歴史地名大系 「御社」の解説

御社
ごしや

[現在地名]高野町高野山

西塔の南に一段高く位置し、壇上伽藍の西端にあたる。「みやしろ」ともよばれる。北から丹生にう明神社と高野こうや明神社の本殿二社、三扉の総社の三社が東面する。総社の祭神は北の扉に十二王子、中の扉に百二十伴神、南の扉に摩利支天。本殿二社は一間社春日造、檜皮葺。総社は三間社流見世棚造、檜皮葺。以上三棟は国指定重要文化財。これらの社前に諸神事・法会を執り行う拝殿が建ち、山王院という。桁行一〇間・梁間四間で檜皮葺。

御社は弘仁一〇年(八一九)五月三日、空海が高野山の鎮守として勧請したといわれ、その時の啓白文と称するものも伝わるが(高野山興廃記)、実際に勧請されたのは初代検校雅真(長保元年没)の時代であったとみられている。高野山を維持し、興隆させるには、山麓周辺の有力者の援助を得る必要があった。真然(寛平三年没)の時代に、高野山と丹生都比売にうつひめ神をまつる天野あまの(現和歌山県かつらぎ町の丹生都比売神社)との間になんらかの関係が成立していたが勧請されるまでには至らず、雅真の時代になって、伊都いと那賀なが郡一帯に勢力をもっていた坂上氏が祭祀していた天野社を高野山上に勧請するに至ったとの説がある。御手印縁起に付される絵図には壇上の現在地に二社が描かれ、「丹生社」「高野社」とある。山王院は「高野春秋」延久二年(一〇七〇)三月条に、

<資料は省略されています>

とあり、その創建はおそらく一一世紀中頃と考えられる。院政期に入ると皇族の登山が相次ぎ、当社に度々奉幣が行われた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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