親雲上(読み)おやくもい

精選版 日本国語大辞典 「親雲上」の意味・読み・例文・類語

おやく‐もい ‥もひ【親雲上】

〘名〙 (「おやく」は「大屋子」、「もい」は敬称という。「親雲上」はあて字) 琉球位階一つ。間切内の一か村をその領地とするもの。黄色の帽をかぶっているので黄冠ともいう。脇地頭。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「親雲上」の意味・わかりやすい解説

親雲上
おやくもい

一般にはペーチンペークミーなどと読む。近世琉球(りゅうきゅう)における位階の一つで黄冠(こうかん)をかぶる身分である。中世の古琉球に存在した「大(おお)やくもい」のあて字であるが、それをなぜペーチン、ペークミーと称するかについては諸説があってさだかでない。里之子(さとぬし)および筑登之(ちくどうん)の区別があり、品級(ひんきゅう)も複雑であるが、正三品を最高位とする。領邑(りょうゆう)名を冠して「○○親雲上」と称するのが普通である。勲功などにより親方(うぇーかた)(紫冠)に進む。

[高良倉吉]

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