計数貨幣(読み)けいすうかへい

精選版 日本国語大辞典 「計数貨幣」の意味・読み・例文・類語

けいすう‐かへい ‥クヮヘイ【計数貨幣】

〘名〙 一定形状をもち、品位重量刻印によって保証された貨幣個数をかぞえるだけで受渡しされる。個数貨幣。⇔秤量貨幣

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デジタル大辞泉 「計数貨幣」の意味・読み・例文・類語

けいすう‐かへい〔‐クワヘイ〕【計数貨幣】

一定の純分分量とを有し、一定の形状に鋳造した表面に一定の価格が表示された貨幣。数を計算するだけで、すぐに全価格を知りうるもの。→称量貨幣

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「計数貨幣」の解説

計数貨幣
けいすうかへい

個数や額面によって通用し,多寡を計算できる貨幣。種類ごとに素材の品位や重量・形状は一定である。江戸時代の金貨は両・分・朱を単位とする計数貨幣,銀貨は重量で通用する秤量(しょうりょう)貨幣だったが,1765年(明和2)発行の5匁銀(明和五匁銀)は最初の計数銀貨であった。のち2朱銀(南鐐(なんりょう)二朱銀)など金貨の単位をもつ計数銀貨が多数鋳造された。

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世界大百科事典(旧版)内の計数貨幣の言及

【金】より

…諸領域に流通した金銀(〈領国貨幣〉の項参照)は17世紀末までに幕府の金銀貨に統一される。幕府の金貨は計数貨幣であったが,地金の良否により相場は変動した。95年(元禄8)最初の貨幣改鋳があり,金銀の出目による収益を図ったといわれるが,金銀産出の激減がその背景にあった。…

【銀】より

…95年(元禄8)以後銀貨の改鋳もしばしば行われたが,みな秤量貨幣である。1765年(明和2)に五匁銀を造り,12枚をもって金1両にあて用いさせたが,これは銀貨の計数貨幣の初めであり,そののち一分銀,二朱銀,一朱銀など数種が発行された。 明治政府は生野銀山などを官行とし,また採鉱・製錬法にも西洋の新技術を導入したが,産銀高では明治期は近世初期の盛時にはとうてい及ばなかった。…

※「計数貨幣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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