日本大百科全書(ニッポニカ) 「認定看護管理者」の意味・わかりやすい解説
認定看護管理者
にんていかんごかんりしゃ
看護管理者として優れた資質をもち、創造的に組織を発展させることができる能力を有することを日本看護協会が認定した看護師。CNA(certified nurse administrator)と略称される。
認定看護管理者の資格は、日本国の看護師免許を有し、看護師として5年以上の実務経験(2022年以降、そのうち通算3年以上は看護師長相当の看護管理の経験)があり、日本看護協会が定める510時間以上の認定看護管理者教育を修めるか、大学院で看護管理に関連する学問領域の修士以上の学位を取得した後に、認定看護管理者認定審査に合格することで取得できる。審査合格後は認定看護管理者としての活動と自己研鑽(けんさん)を積み、5年ごとに資格を更新する必要がある。なお「認定看護管理者」の名称は、日本看護協会の登録商標である。
認定看護管理者制度は、多様なヘルスケアニーズをもつ個人・家族・地域住民に対し、一定の基準を定めて質の高い組織的看護サービスを提供するために、看護管理者の資質と看護の水準の維持・向上に寄与し、保健医療福祉の使命に貢献することを目的に、1998年(平成10)に制定された制度であり、2021年(令和3)4月時点で4371人が登録されている。認定看護管理者はおもに、病院や介護老人保健施設の管理者(副院長、看護部長など)や訪問看護ステーションの所長等として活動している。
[横山美樹 2021年6月21日]