諸大夫(読み)ショダイブ

デジタル大辞泉 「諸大夫」の意味・読み・例文・類語

しょ‐だいぶ【諸大夫】

四位または五位位階を授けられた者の総称
親王摂政関白大臣家などの家司けいしに補せられた者で、四位・五位まで昇進した地下人じげにん
武家で、五位相当の者。

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精選版 日本国語大辞典 「諸大夫」の意味・読み・例文・類語

しょ‐だいぶ【諸大夫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 平安時代、宮中において、参議以上の公卿を除く四位、五位である者の総称。
    1. [初出の実例]「九年丁丑春正月橘少卿并諸大夫等集弾正尹門部王家宴歌二首」(出典万葉集(8C後)六・一〇一三・題詞)
    2. 「左右の大臣・みこたちより始めて、白絹・畳綿百屯。殿上人・諸大夫どもより始めて、多くの百官、品々にいかめしきことどもなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上下)
  3. 平安後期以降、公卿・殿上人を除く地下(じげ)の四位、五位の廷臣
    1. [初出の実例]「垣下公卿・殿上人・諸大夫巻纓、着鈍色衣云々」(出典:九暦‐逸文・天暦八年(954)四月一八日)
  4. 摂関家・大臣家などに家司として仕える家柄の者。四位・五位から公卿に昇る者もあった。
    1. [初出の実例]「諸大夫昇中納言、多是有才智大辨也。未曾有才之人昇納言」(出典:中右記‐長承二年(1133)八月一九日)
  5. 五位の武士の称。武家で五位相当の者。
    1. [初出の実例]「諸大夫には、千秋(せんじゅ)駿河左衛門大夫・星野刑部少輔・佐脇左近大夫、金銀珠玉を始として綾羅錦繍はさて置きぬ」(出典:太平記(14C後)二四)

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