日本大百科全書(ニッポニカ) 「谷和原」の意味・わかりやすい解説
谷和原
やわら
茨城県南部、筑波郡(つくばぐん)にあった旧村名(谷和原村(むら))。現在はつくばみらい市の西部を占める地域。1955年(昭和30)十和(じゅうわ)、福岡(ふくおか)、谷原(やわら)、小絹(こきぬ)の4村が合併して谷和原村となる。2006年(平成18)同郡伊奈町(いなまち)と合併して市制施行、つくばみらい市となった。旧村域は小貝(こかい)川流域低地が広く、筑波台地と北相馬(きたそうま)台地の一部がある。常磐(じょうばん)自動車道の谷和原インターチェンジがあり、国道294号、354号、つくばエクスプレス、関東鉄道常総線が通じる。江戸時代に関東代官頭(だいかんがしら)伊奈忠治(いなただはる)の治水事業で小貝川に福岡堰(せき)ができ水田が開かれた。米のほか、トマト、キュウリなどの施設園芸、ミツバ栽培が盛んで、花卉(かき)、果樹、畜産などとの複合経営が増えた。都心に近く、谷和原インターチェンジ建設(1981)、住宅・都市整備公団(現、都市再生機構)の絹の台団地造成(1989)により、農機具、住宅、機械などの工場や住宅地が増加した。西丸山祈祷(きとう)ばやしは県指定文化財。
[櫻井明俊]