日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤地友哉」の意味・わかりやすい解説
赤地友哉
あかじゆうさい
(1906―1984)
漆芸(しつげい)家。本名外次。石川県金沢市で檜物(ひもの)師の三男に生まれ、16歳のとき金沢の塗師(ぬし)新保幸次郎の弟子となり、髹漆(きゅうしつ)(漆塗り)を習得、1928年(昭和3)上京し塗師渡辺喜三郎に2年間師事。遠州流家元小堀宗明について茶道を修業し、また職方塗師と関係し、遠州流にちなみ友哉と号する。1956年(昭和31)第3回日本伝統工芸展に初出品、第8回展出品で日本工芸会総裁賞を受賞。1974年重要無形文化財「髹漆」の保持者に認定された。木工の曲物(まげもの)技法を応用した堅牢(けんろう)な曲輪(まげわ)造りの素地に塗立(ぬりたて)による上塗りを施した独得の作風をもつ。
[郷家忠臣]