足羽神社(読み)あすわじんじや

日本歴史地名大系 「足羽神社」の解説

足羽神社
あすわじんじや

[現在地名]福井市足羽一丁目

足羽山の東北山上に鎮座する。祭神は継体天皇・生井いくい神・福井神・綱長井つながい神・阿須波あすは神・波比伎はひぎ神。旧県社。「延喜式」神名帳に載る足羽郡足羽アスハノ神社」(アシハともよむ)に比定される。「続日本紀」延暦一〇年(七九一)四月一五日条に越前国大虫神に続けて「同国足羽神従五位下」とあり、「文徳実録」仁寿元年(八五一)正月三〇日条で従四位下とみえる。

近江若狭・越前寺院神社大事典〉

〔祭神継体天皇〕

帰鴈記」に「足羽の明神は、継体天皇の遺勅によりて御社を此国に建て、愛宕山に鎮座し給ふ。善住大明神共申奉る」と記されるのは、足羽山が、善住ぜんじゆう山ともよばれたからである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の足羽神社の言及

【足羽】より

…古くは生江(いくえ)山と呼ばれた足羽山に所在する古墳群は,古代,道守(ちもり)荘を東大寺に寄進した足羽郡大領生江東人や同少領阿須波束麻呂など,生江氏,足羽氏一族の墓と比定される。同山上の足羽神社は継体天皇をはじめ九神を合祀する。また足羽神明社は伊勢神宮の分社で,足羽御厨を領した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」