平面でないものに印刷するとき,あらかじめ紙に印刷しておき,これを器物にはって印刷模様を移す方法。このとき使う紙を転写紙といい,この技術をデカルコマニアdecalcomaniaともいう。大量の陶磁器への絵付け,器物への商標・意匠つけに広く用いられる。転写紙にはあらかじめ水溶性のデンプン,ゼラチン,卵白,アラビアゴムなどからなる特殊なのりを塗布して剝離しやすいようにしておき,その面に逆の色順で印刷し,美しくみせるため最後に金属箔をつけることも多い。器物や機械などに押しつけて転写し,のちラッカーなどを塗って模様を保護する。電気機器,楽器,自転車などに多用し,Tシャツなど繊維品の場合は熱転写を利用する。陶磁器用の転写印刷は平版印刷によりニス刷りをして絵付け用の粉末を付着させ,水でぬらして台紙をはがしとる。転写紙の印刷面を器物にあてて転写する方法と,水中で模様を浮かして転写する方法とがある。
執筆者:山本 隆太郎
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