辺牆(読み)へんしょう(英語表記)bian-qiang; pien-ch`iang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中国,明代国境線に築いた牆壁 () 。山海関以西の辺牆は万里の長城といい,ウリヤンハン (→ウリヤンハン三衛 ) や女真に対して満州に築かれたものは遼東辺牆という。明は宣徳年間 (1426~35) 以後,ウリヤンハン,女真,モンゴル人に対して消極策をとり,その前線を漸次南方に後退させ,辺牆によって彼らを防衛しようとした。山岳では自然の地形を利用し,石を積上げ,泥煉瓦などで牆壁を築き,平野では木柵を編み,要所には警報を伝える 墩 (とん) 台が造られ,将兵が駐屯して防備にあたった。

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世界大百科事典内の辺牆の言及

【万里の長城】より

… 明は長城を北防の第一線として膨大な駐屯軍を配備し,区域を分けて防衛を担当させたが,これを九辺鎮と称する。明代には長城を辺牆とよんだが,北辺の辺牆のほかに,遼東辺牆とよばれるものがあり,山海関から東へ進み,遼寧省瀋陽・開原付近に及び,南下して鴨緑江岸に達していた。これは満州民族の侵掠に備えて設けられたものである。…

※「辺牆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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