通事・通詞

山川 日本史小辞典 改訂新版 「通事・通詞」の解説

通事・通詞
つうじ

江戸時代長崎の唐・オランダ貿易の通訳官唐船との通訳は通事,オランダ船との通訳は通詞と称した。長崎奉行所の役人であり,通事(詞)会所に所属した。唐船・オランダ船の入港手続き,貿易業務の仲介のほか,唐船・オランダ船のもたらす風説書翻訳などがおもな職務職階は大通事(詞)・小通事(詞)・稽古通事(詞)の三つにわかれ,その下に内通事(詞)がいた。1695年(元禄8)には大通事(詞)の上に通事(詞)目付がおかれた。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社日本史事典 三訂版 「通事・通詞」の解説

通事・通詞
つうじ

江戸時代,外国貿易のため平戸・長崎に置かれた通訳兼商務官
1641年,平戸は廃止。対オランダは通詞,対唐 (とう) は通事と称した。職務は世襲で,唐の通事は多く帰化した中国人の子孫から任じられた。医学その他の西欧や中国の学問など海外文化の紹介に貢献した。特に,ペリー来航以後,その役割はいっそう重要になった。

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