遊底(読み)ユウテイ(英語表記)bolt

翻訳|bolt

デジタル大辞泉 「遊底」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐てい〔イウ‐〕【遊底】

銃の基部にある部位薬室への弾薬装塡そうてん、撃発、後部へのガス漏れの閉鎖発射後の空薬莢からやっきょう排除などを行う。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遊底」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐てい イウ‥【遊底】

〘名〙 銃の後方にある閉鎖機。銃尾を閉鎖する設備と、弾薬の装填及び発火装置と、空の薬莢をはじき出す装置とから成る。
歩兵操典(明治二〇年)(1887)二「徐かに遊底を押し送り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遊底」の意味・わかりやすい解説

遊底
ゆうてい
bolt

後装銃で弾薬を詰めるために,銃身の後尾を開閉する装置。砲の場合は尾栓という。小銃の場合は,撃針を内蔵する普通鋼製の円筒で,操作のための丸い握りが取付けられている。遊底の前あるいはうしろにある突起が銃身後尾の溝にかみ合って,遊底をしっかりと固定する。引き金を引くと,撃針がスプリングによって前に飛出し,弾薬底の雷管を撃つ。発射ののち,射手が突起をはずして遊底を引くと,空の薬莢が排出される。前に押出すと再び弾薬筒が弾倉から補充される。これを繰返して,弾倉が空になるまで発射する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の遊底の言及

【小銃】より

…腔線は,弾丸飛行時の弾軸の安定を図り,つねに弾丸が弾道切線上に接して飛行しうるように弾丸に旋動を与えるためのものである。銃尾機構は銃身を保持するとともに,送弾,装塡,閉鎖,撃発等の行程を自動的,半自動的,または手動で行うためのものであり,尾筒,遊底部,引金,逆鉤(げきこう),撃鉄,復座ばね,作動装置(ピストン,ガス筒等)などからなる。尾筒はその内部に遊底部,復座ばね,作動装置を収容し,かつこれらに運動を行わせるものであり,遊底室を形成する。…

※「遊底」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android