遠賀神社(読み)おがじんじや

日本歴史地名大系 「遠賀神社」の解説

遠賀神社
おがじんじや

[現在地名]鶴岡市井岡

井岡いのおか和田岡わだおか中腹にある。祭神は豊岡比神・稚産霊神・鳴雷神大山祇神猿田彦神など。旧郷社。創建年代は不詳。「延喜式」神名帳にみえる田川郡三社のうちの「遠賀オカノ神社」に比定される。古くは岡山おかやま(山屋)岩台いわだい(伊波手井山・八森山)とよばれる小丘陵上にあったとされ、「筆濃余理」は畑となっているが地形などからその跡がうかがえると記す。由緒によれば天長二年(八二五)現在地に移され、別当寺として本地仏観音を祀る井岡せいこう寺が創建されて当社は岡大権現と称したという(山形県神社誌)。一方井岡寺の寺伝では天長二年同寺が勅願所として創建された時、岩台にあった大山祇神を移し鎮守としたとする。


遠賀神社
おがじんじや

[現在地名]鶴岡市遠賀原

遠賀原おがわらの中央、小字高間々たかままにある。祭神は倉稲魂命、ほかに大山祇命・大宮姫命を配祀、旧村社。おか明神稲荷大明神の別称もある。社名稲荷いなり村の古名の岡が、遠賀へと転訛したなどと伝えられる(「庄内物語」など)。創建年代は不詳。「延喜式」神名帳にみえる「遠賀オカノ神社」にあたる古社ともいわれるが(庄内物語)、社地から式内社にはふさわしくないとの説もあり(出羽国風土略記)、定かでない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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