(読み)ヨウ

デジタル大辞泉 「遥」の意味・読み・例文・類語

よう【遥〔遙〕】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ヨウ(エウ)(呉)(漢) [訓]はるか
はるかに遠い。「遥遠遥拝
さまよう。ぶらつく。「逍遥しょうよう
[名のり]すみ・とお・のぶ・のり・はる・みち

はる【×遥】

[形動ナリ]遠くまで眺望が開けているさま。はるか。多く「目もはるに」の形で「芽も張る」の意にかけて用いている。
「紫の色濃き時は目も―に野なる草木ぞわかれざりける」〈伊勢・四一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「遥」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 12画

(旧字)遙
人名用漢字 14画

[字音] ヨウ(エウ)
[字訓] さまよう・はるか・ながい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(よう)。は缶(ほとぎ)の上に肉をおき、祈る形。揺動・遥遠の意がある。〔説文新附〕二下に「逍遙(せうえう)なり」とする。〔詩、風、清人〕にその軍容を写して「河上に逍遙す」といい、首章には「河上に(かうしやう)す」とみえる。末章に「中軍、好を作(な)す」とあり、逍遥は、その軍容を示す示威行動である。(よう)は肉を供えて祈る意、呪祝の際に行うものであるらしく、その詞を謠(謡)という。

[訓義]
1. さまよう、うろうろする。
2. はるか、とおい、ながい、はやい。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕遙 ヤウヤク 〔名義抄〕遙 ハルカ・トホシ・ヤウヤク 〔立〕遙 ハルカニ・ヨソ・イトマ・トホシ・ヨソナガラ

[語系]
逍遙si-ji、相羊siang-jiangは同系の語。ぶらぶらする意であるが、古くは呪的な意味をもつ行為であったと思われる。

[熟語]
遥靄遥曳遥裔・遥役遥衍遥焉・遥遠遥隔遥看・遥紀・遥久遥穹・遥空・遥見・遥祭・遥思・遥指遥祠・遥集・遥緒・遥城・遥情遥矚・遥深遥岑・遥逝・遥夕・遥絶遥羨遥然・遥想・遥村・遥大遥眺遥汀・遥天・遥・遥念・遥拝・遥・遥碧・遥峰・遥望・遥遥緬・遥目・遥夜遥冶・遥遥・遥林・遥礼
[下接語]
雲遥・翹遥・遥・逍遥・迢遥・塗遥・夜遥・遼遥

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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