都万村(読み)つまむら

日本歴史地名大系 「都万村」の解説

都万村
つまむら

[現在地名]都万村都万

現都万村の南部を占め、南西部は海に臨む。集落内を都万川、南東津戸つど村境を末路せんじ川が流れる。北東歌木うたぎ那久なぐ村に近く大津久おおづくの集落がある。中世一帯都万院が成立していた。「隠州視聴合紀」には都万県とある。慶長一二年(一六〇七)越智郡検地帳に都万村とみえ、牧上畑の石盛は四斗代(島根県史)正保国絵図に村名がみえる。貞享五年(一六八八)の「増補隠州記」によれば、田六〇一石余・五〇町九反余、畑七八石余・六四町三反余、ほかに新田畑二二石余。

都万村
つまむら

面積:四九・六四平方キロ

島後どうごの南西部を占め、東は西郷さいごう町、北は五箇ごか村と接する。両町村境に横尾よこお(五七二・八メートル)、その南に大峰おおみね(四七三・九メートル)がそびえ、これらの山嶺を水源とする油井ゆい川・那久なぐ川・都万川・末路せんじ川などが南東流し、日本海に注ぐ。主要地方道西郷―都万―五箇線、県道中村なかむら津戸つど港線が通る。村域一帯は大山隠岐国立公園内。都万地区には弥生時代の遺跡と、古墳時代後期の古墳が確認されている。「和名抄」の隠地おち都麻つま郷の遺称地で、式内社とされる天健金草あまたけかなかや神社が鎮座する。新羅にかかわる伝承や記録もある。中世では高田たかた大明神へ奉納された百首和歌が知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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