酢酸カルシウム(読み)サクサンカルシウム

  • calcium acetate

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

酢酸とカルシウムのつくる塩。化学式Ca(CH3CO2)2。分子量158.17。水酸化カルシウムに酢酸を反応させて、瀘過(ろか)、冷却すると二水和物が得られ、これを熱すると84℃で一水和物が得られる。これらを脱水して酢酸カルシウムとする。酢酸カルシウム(無水和物)は、白色粉末、20℃の水100グラムに34.73グラム溶ける。160℃に加熱すると炭酸カルシウムと、アセトンに分解する。
 酢酸、アセトンの製造、染色、なめしなどに用いるほか、皮膚治療剤、食品安定剤の用途がある。[佐藤武雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (カルシウムはcalcium) カルシウムの酢酸塩。化学式は Ca(CH3COO)2 無色の結晶。水酸化カルシウムに酢酸を作用させてつくる。他に二水塩、無水塩がある。医薬品、アセトン、酢酸塩などの製造、織物の捺染(なっせん)剤などに用いられる。酢酸石灰。酢石。

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化学辞典 第2版の解説

Ca(CH3COO)2(158.18).酢酸と水酸化カルシウムまたは炭酸カルシウムとを反応させ,濾過したのち濃縮し,冷却すると二水和物(無色結晶)が得られる.二水和物を熱すると84 ℃ で一水和物(無色の結晶)が,また100 ℃ で無水物(白色の粉末)が得られる.無水物は吸湿性があり,160 ℃ 以上で乾留するとアセトンとCaCO3とに分解する(アセトンの実験室的製法).二水和物を空気中に放置すると徐々に結晶水の一部を失って一水和物となる.いずれも水に可溶,エタノールに難溶.アセトン,酢酸,酢酸塩の製造,染色,皮なめし,食品安定化剤,プラスチックの安定剤,医薬品などに用いられる.[CAS 62-54-4:Ca(CH3COO)2][CAS 5473-26-0:Ca(CH3COO)2・H2O]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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