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重なり積分 かさなりせきぶんoverlap integral

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

重なり積分
かさなりせきぶん
overlap integral

水素分子のような二原子分子に対して,それぞれの原子核のまわりの2原子の波動関数を ψa ,ψb とし,位置座標を r とするとき, を重なり積分といい,ψa と ψb の重なりの程度を表わす量になる。重なり積分は,一般にはゼロでない値をもつが,特にゼロになるとき,2つの波動関数は直交するという。ハイトラー=ロンドンの理論では,二原子分子の波動関数を ψa ,ψb の一次結合によって近似するから,物理量の計算において常に重なり積分が現れ,この積分がゼロでないことによって,計算が困難になる。しかし,大きな分子や磁気などを量子力学的に扱うときは,重なり積分を無視して計算を行なっても,実験値と一致する場合がかなりよくあることも知られている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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