日本歴史地名大系 「野市村」の解説 野市村のいちむら 高知県:香美郡野市町野市村[現在地名]野市町西野(にしの)・東野(ひがしの)・下井(しもい)物部(ものべ)川下流左岸の台地に形成された村落で、街村と農村からなる。東は中(なか)ノ村、東南は土居(どい)村。「土佐州郡志」は「物部川東縦横二十町余、村中有町、是往還大路也、戸凡五百余」と記す。村の中央北部には切石(きりいし)山があり、中央東部を烏(からす)川が南流、下流東側には富岡(とみおか)山・平井(ひらい)山の小山が連なる。以上の小丘陵のほかは平坦で、東南は広く隣村の耕地に接し、西北は比較的狭小となっている。村内はほぼ西野・東野と南部の下井の三地域に分れるが、西野は一般に野市町とよばれ、東(ひがし)町・中町・西(にし)町と東西に町が連なる。東町は民家・商家の密集地で、現在も行政・経済・文化の中心となっており、東町を中心に道路が四方に通ずる。主要幹線路に本(ほん)道、大忍(おおさと)道(石屋路とも)、中道がある。本道は東町の東端より東南に折れて平井山の北端から赤岡(あかおか)村(現赤岡町)に入る。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by