野甫島(読み)ぬふじま

日本歴史地名大系 「野甫島」の解説

野甫島
ぬふじま

[現在地名]伊平屋村野甫

伊平屋いへや島の南端よね崎の西方約五〇〇メートルに位置する。現在はノホとも。面積一・〇六平方キロ。最高点標高四三メートルの低島。島の形は台形で、全島が約五万年前の古砂丘起源の砂質石灰岩よりなる。古砂丘は北北西―南南東方向に延びる数列の低い尾根を造り、全体として波浪状の地形をなす。砂質石灰岩は層理に沿って剥離しやすいため、屋敷を囲う石垣や墓を造る石材として利用されてきた。尾根状地形の部分にリュウキュウマツ群落やソテツ群落、海岸部にはアダン群落がみられる。正保国絵図に「恵平屋えへや嶋之内 のほ嶋 人居有 嶋廻廿三町」「伊是那いぜな島ヨリのほ嶋間廿六町」とある。近世の間切・島制度下では伊平屋いひや島を構成する八村の一つ野甫村として把握され、野甫掟が置かれた。一九〇八年(明治四一年)の沖縄県及島嶼町村制施行後に伊平屋村字野甫、三九年(昭和一四年)の分村により伊平屋村字野甫の一島一字となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「野甫島」の解説

野甫島

沖縄県島尻郡伊平屋村(いへやそん)に属する島。「のほじま」と読む。伊平屋島南西部から野甫大橋で渡ることができる。面積約1.06平方キロメートル。白い砂浜の海岸が続き、島周辺にはテーブルサンゴ群生もある。海水浴ダイビングの好適地。

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