金冠(読み)キンカン

デジタル大辞泉 「金冠」の意味・読み・例文・類語

きん‐かん〔‐クワン〕【金冠】

黄金製のかんむり。また、黄金で飾ったかんむり。
虫歯を治療したあと、歯にかぶせる金製の覆い。こんかん

こん‐かん〔‐クワン〕【金冠】

きんかん(金冠)

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精選版 日本国語大辞典 「金冠」の意味・読み・例文・類語

きん‐かん‥クヮン【金冠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 金でできた冠。また、金で飾ってある冠。金の冠。
    1. [初出の実例]「Qinquan(キンクヮン)。コガネノ カムリ」(出典日葡辞書(1603‐04))
    2. 「真中に惟高、金冠に白衣、皇子の拵、笏を持ちて」(出典:歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)三立)
    3. [その他の文献]〔宋史‐天竺国伝〕
  3. 虫歯を治療したあと歯にかぶせる金の覆い。
    1. [初出の実例]「何かキラリと小さな唇のあはひで光った八重歯の金冠が、一種の印象となって残った」(出典:残夢(1939)〈井上友一郎〉二)

こん‐かん‥クヮン【金冠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こん」は「金」の呉音 ) =きんかん(金冠)
    1. [初出の実例]「爾(その)時に観世音金冠(コンクン)を動かし、慈眼を瞬し給ひて」(出典:源平盛衰記(14C前)二九)

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普及版 字通 「金冠」の読み・字形・画数・意味

【金冠】きんかん

黄金の冠。

字通「金」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の金冠の言及

【入歯】より

…しかし一般的に入歯という言葉からは,主として取りはずしのできる部分床義歯や全部床義歯が連想される。
[入歯の種類]
 (1)金属冠metal crown 一般には金冠とも呼ばれ,単に詰める(充てん(塡))だけではまにあわないほどに歯(歯冠)が破壊した場合に作られるもので,歯全体を覆って元の形に回復した義歯。金属冠用の材料としては金合金(20K白金加金),銀合金(金‐パラジウム‐銀合金),ニッケル‐クロム合金(ニッケル,クロム,鉄などの合金で,ニッケルが主体)などが用いられるが,金合金が最もすぐれていることはいうまでもない。…

【新羅】より

…またその副葬品には加羅諸国と同様農耕器具が多く,この社会の基本が農耕生産であり,王者の権威が農耕祭祀にあったことを示している。これらの墳墓の構造や副葬品の金冠,帯金具,馬具,剣,ガラス製品などには,北方スキタイ文化や中国文化の影響がみられ,馬具やガラス製品には日本に影響を与えたものもある。
[第2期――後期貴族体制期]
 この時期の特徴は国内の諸制度の整備と領土の拡大とにある。…

※「金冠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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