金紗縮緬(読み)キンシャチリメン

デジタル大辞泉 「金紗縮緬」の意味・読み・例文・類語

きんしゃ‐ちりめん【金××緬】

普通の縮緬よりさらに細い生糸を用いて薄く織った絹織物

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精選版 日本国語大辞典 「金紗縮緬」の意味・読み・例文・類語

きんしゃ‐ちりめん【金紗縮緬・錦紗縮緬】

  1. 〘 名詞 〙 普通の縮緬よりも細い生糸を経緯(たてよこ)ともに用い、薄手に織りあげた平織紋織織物。皺(しぼ)が細かく、光沢が多い。おもに女性用の呉服地、袋物などに用いる。金紗織。きんしゃ。
    1. [初出の実例]「メリンスや友染や金紗ちりめんみたいなものを使はれるんぢゃ、打壊しだね」(出典:蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉一一)

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改訂新版 世界大百科事典 「金紗縮緬」の意味・わかりやすい解説

錦紗縮緬 (きんしゃちりめん)

絹織物を代表する縮緬(ちりめん)の一種。長じゅばん,着尺,羽尺や和装小物に無地染,友禅染,ろう染などの加工をして使われる。経糸は生糸で平織。緯糸は1mに3500回以上のひじょうに強い撚りをかけ,右撚りと左撚りを2本交互に織り込んで織り上げた後,精練しセリシンを除去すると生地が縮んで表面に凹凸が生じ,〈しぼ〉状となり白生地ができ上がる。細糸使いで経糸の密度が多いため,経糸が緯糸をおおうような感じがあり,〈しぼ〉は小さく柔らかで品質優美な地風が特徴である。おもに京都府丹後,滋賀県長浜地方の縮緬産地で生産されるが,近年は韓国,中国,台湾産のものも輸入される。
縮緬
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