長坂新村(読み)ながさかしんむら

日本歴史地名大系 「長坂新村」の解説

長坂新村
ながさかしんむら

[現在地名]金沢長坂ながさか一―三丁目・長坂町・長坂台ながさかだい

十一屋じゆういちや村・泉野いずみの村の南に位置する。寛文七年(一六六七)着工、同一一年に完成した長坂用水により、泉野を開墾して成立した新田村。延宝三年(一六七五)に高付された。この開墾を主導したのは代々十村をつとめた押野おしの(現野々市町)の後藤家で、同家に残る長坂新村里子居宅図などによると、寛文一一年に笠舞かさまい村の御救小屋から一〇四軒の里子を当地に移住させ開墾にあたらせた。里子には食料農具・家具なども支給され、居宅は四間幅と二間幅の二筋の道沿いに五―八戸区画に区分されて整然と並ぶ集落であった。村役人には山廻役の泉野村孫三郎と徳左衛門が寄肝煎としてつとめ、元禄一六年(一七〇三)には里子百姓中から六助が選ばれ肝煎となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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