百科事典マイペディア 「長尾荘」の意味・わかりやすい解説
長尾荘【ながおのしょう】
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讃岐国寒川郡(現香川県さぬき市,旧長尾町)の荘園。田数は不明であるが,1352年(正平7・文和1)の請文には東長尾荘領家方の年貢として,300貫文が記されている。当荘は藤原惟方から美福門院御願寺の歓喜光院末寺興善院に寄進された。1306年(徳治1)の昭慶門院御領目録にもその記載がある。のち八条院領となり,後鳥羽上皇のとき承久の乱によって鎌倉幕府によって没収され,後高倉上皇のとき院方に返還され,亀山上皇以後大覚寺統の伝領するところとなった。後醍醐天皇のとき,他の諸荘とともに醍醐三宝院に寄進され,三宝院領として存続した。なお,1449年(宝徳1)の三宝院領目録によれば,当荘は鎌倉法華堂領として三宝院が管領する形となっている。
執筆者:棚橋 光男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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