長沢規矩也(読み)ナガサワ キクヤ

20世紀日本人名事典 「長沢規矩也」の解説

長沢 規矩也
ナガサワ キクヤ

昭和期の書誌学者,中国文学史家 法政大学名誉教授。



生年
明治35(1902)年5月14日

没年
昭和55(1980)年11月21日

出生地
神奈川県足柄下郡小田原町(現・小田原市)

学歴〔年〕
東京帝国大学文学部支那文学科〔大正15年〕卒,東京帝国大学大学院〔昭和4年〕修士課程修了

学位〔年〕
文学博士(東京大学)〔昭和36年〕

主な受賞名〔年〕
紫綬褒章〔昭和41年〕,勲三等瑞宝章〔昭和48年〕

経歴
昭和4年から9年まで一高講師、教授、15年法政大学教授となり、45年まで務めた。48年愛知大学教授。大学在学中から静嘉堂文庫嘱託となり、8年雑誌「書誌学」の創設に参加、漢籍と江戸地誌の分野の第一人者となる。内閣文庫足利学校、日光天海蔵をはじめ、各地の図書館をめぐっての精力的な蔵書の整理、目録編述晩年まで続けた。図書館員の養成・再教育に尽力、善本古籍の復刻にも業績を残す。また中学時代から漢和辞典の改良を志し、独自の親字の検索法による「新撰漢和辞典」(のち「明解漢和辞典」)を編纂した。主著に「和漢書印刷とその歴史」「書誌学序説」「支那文学概論」、「長沢規矩也著作集」(全10巻 汲古書院)など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長沢規矩也」の解説

長沢規矩也 ながさわ-きくや

1902-1980 昭和時代の書誌学者。
明治35年6月4日生まれ。長沢亀之助の孫。昭和5年一高教授となる。8年「書誌学」の創刊に参加。12年独自の検索法による「新撰漢和辞典」を編集した。15年法大教授。内閣文庫,足利(あしかが)学校などの蔵書整理や目録づくりをすすめた。昭和55年11月21日死去。78歳。神奈川県出身。東京帝大卒。著作に「和漢書の印刷とその歴史」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「長沢規矩也」の解説

長沢 規矩也 (ながさわ きくや)

生年月日:1902年5月14日
昭和時代の書誌学者。法政大学教授
1980年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の長沢規矩也の言及

【印刷工】より

… そこで中国でも日本でも刻工名の研究は版本学の一分野で,精密な表ができあがっている。この分野で長沢規矩也の業績は特に大きい。たとえば,また清朝に宋刊本にもとづいて復刻本をつくるようなとき,刻工名もそのままに復刻するということはごく当然のことと考えられた。…

※「長沢規矩也」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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