漢和辞典(読み)かんわじてん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

漢和辞典
かんわじてん

漢字の音(おん)と訓(よみ)を示し、熟語を解釈した辞典。標目の漢字を親字といい、部首索引を基本とし、音訓索引、総画索引を付しているのが近代的索引の漢和辞典である。親字に、字音、日本訓(よみ)、名乗(なのり)、四声(しせい)、字形を解釈する。また、熟語、成句は解釈のほかに出典を示している。南朝梁(りょう)の顧野王(こやおう)編『玉篇(ぎょくへん)』(543)が日本に盛行し、空海編『篆隷万象名義(てんれいばんしょうめいぎ)』(830)以来、漢和辞典が次々に編纂(へんさん)された。近代的編著は1912年(大正1)浜野知三郎編『新訳漢和大字典』に始まった。

[彌吉光長]

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百科事典マイペディアの解説

漢和辞典【かんわじてん】

漢字・漢語の意味・読み等を日本語で解説した辞典。外国語辞典としてではなく,国語の中の漢字に関する事柄を解説するという態度が強い。注される読みも中国語音としてではなく,日本化した日本漢字音が付けられている。配列は部首別のものが多い。最古のものは平安末期の《類聚名義抄》で,それ以前の空海編《篆隷万象名義(てんれいばんしょうめいぎ)》(830年ころ)はまだ和訓のないこと,昌住編《新撰字鏡》(900年ころ)は和訓が部分的であることから,漢字字典と呼ぶべきであろう。明治以後には簡野道明の《字源》,諸橋轍次の《大漢和辞典》などがある。
→関連項目国語辞典(日本)辞典

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世界大百科事典内の漢和辞典の言及

【辞書】より

…また,(4)ローマ字から引くようにしたものは,対訳辞書ばかりでなく,国語辞書にもある。現代では一般に,漢字の字形から引くものを漢和辞典,仮名・ローマ字から日本語を引くものを国語辞典と呼んでいる。
[沿革]
 最も古く現れたのは,漢字を手がかりとして引く辞書で,これは輸入された中国の辞書を模倣することから始まり,また,そのさい音義(漢籍や仏書の注釈付要語集)や訓注(文中に語句の注釈を加えたもの)や,古訓点(漢文に付した古代の訓点)や先行の辞書などを参照することが多かった。…

※「漢和辞典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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