宮崎県南西部、都城市(みやこのじょうし)関之尾町にかかる高さ16.4メートル、幅32.7メートルの滝。大淀(おおよど)川の支流庄内川の上流にあり、滝口の上流河床全面に広がる甌穴(おうけつ)(ポット・ホール、国指定天然記念物)とともにみごとな造形をなす。この地域は第四紀の姶良(あいら)火山噴出物であるシラス・溶結凝灰岩が厚く堆積(たいせき)している。のち河川の侵食作用によって上部のシラス層が流出、下部の溶結凝灰岩が露出して侵食を受け今日の甌穴、滝をなした。この甌穴は亀穴とよばれ、さまざまな発達の型がみられ、その規模は世界一といわれる。桜の名所母智丘(もちお)とともに母智丘関之尾県立自然公園に指定されており、観光施設も整備されている。JR日豊(にっぽう)本線西都城駅からバス25分。
[横山淳一]
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報