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防衛施設庁談合 ぼうえいしせつちょうだんごう

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知恵蔵の解説

防衛施設庁談合

防衛施設庁が発注する空調設備工事をめぐり、同庁技術系トップの技術審議官らが空調設備会社の営業担当者らと共謀し、落札業者を決める官製談合をしていたとして、東京地検特捜部は2006年1月、当時の審議官ら3人を競売入札妨害の疑いで逮捕した。さらに、施設庁OBが退職後も収入を得るため、天下りの受け入れ実績に応じて岩国基地(山口県岩国市)や米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)の工事を配分していたとして再逮捕、追起訴した。一方、施設庁側とゼネコン業界の連絡役をしていた施設庁OBと、鹿島建設や大林組など8社の営業担当者8人の計9人を略式起訴し、東京簡裁はいずれも罰金50万円の略式命令を出した。起訴状によると、元幹部らは、連絡役の施設庁OBと、各工事を受注した共同事業体(JV : joint venture)の筆頭会社の担当者らと共謀し、04年1月〜05年3月に入札があった岩国基地などの土木工事計7件(請負価格計187億4250万円)で、事前に決めたJVに受注させるため、ほかのJVが高値で入札するように談合をしたなどとされる。特捜部は新東京国際空港公団の電気設備工事をめぐる談合事件の捜査の過程で、電機メーカー側の取り調べから防衛庁の外局の防衛施設庁を舞台とした談合の情報をつかんだ。防衛庁では1998年、自衛隊装備品の水増し請求を調達実施本部が見過ごしていた背任事件が摘発されているが、施設庁では20年以上も前から民間業者に天下りを受け入れさせる見返りに不正な受注調整が続いていたという。連絡役は施設庁OBが歴代に務めていたといい、逮捕された元幹部は「自分の一存では変えられなかった」と説明した。事件後、内部調査をしていた施設庁は06年6月、前建設部長が官製談合の証拠となる「配分表」の破棄を全国の防衛施設局幹部に指示し、10人以上が証拠隠滅を図っていたことなどを最終報告書で公表した。報告を受け、長官ら50人を懲戒処分に、事務次官ら32人を訓戒などの処分にした。

(緒方健二 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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