デジタル大辞泉 「降着円盤」の意味・読み・例文・類語 こうちゃく‐えんばん〔カウチヤクヱンバン〕【降着円盤】 ブラックホール、中性子星、白色矮星などの高密度天体の周りに形成される円盤。周囲のガスや塵、連星の一方から供給されるガスなどが中心天体の重力に引き寄せられるが、一般的に角運動量をもつために直接落下することができず、中心天体の周囲に差動回転する円盤を形成する。また、円盤は粘性による摩擦で高温になり、可視光、紫外線、X線などの電磁波を放射すると考えられている。アクリーションディスク。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「降着円盤」の意味・わかりやすい解説 降着円盤こうちゃくえんばんaccretion disk 高密度星 (白色矮星〈わいせい〉,中性子星,ブラックホール) や原始星などを取り巻く,ガスやチリから成る回転円盤のこと。白色矮星と中性子星,一部のブラックホールの降着円盤は,近接連星系で相手の星から降ってきたガスやチリによって形成される。回転円盤内の物質は摩擦で角運動量を失いながら,中心の星の上に降着していく。また,摩擦によって高温となったガスからはX線などが放射される。クエーサーや活動的な銀河中心核にはブラックホールがあり,周りの降着円盤の物質が吸い込まれるときに,大量のエネルギーやジェットを放出するものと考えられる。原始星を取り巻く降着円盤からは,双極分子流が放出されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by