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連星 れんせいbinary star

翻訳|binary star

7件 の用語解説(連星の意味・用語解説を検索)

知恵蔵の解説

連星

二重星」のページをご覧ください。

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

れん‐せい【連星】

二つ以上の恒星が互いに引力を及ぼし合い、共通の重心の周囲を公転運動しているもの。最も明るい星を主星、暗い星を伴星とよぶ。見え方によって、実視連星分光連星・食連星(食変光星)などに分類。
[補説](主な連星)シリウスプロキオンアンタレスアルデバラン、(三重連星)リギル‐ケンタウリ、(四重連星)カペラ、(五重連星)スピカ、(六重連星)カストル

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百科事典マイペディアの解説

連星【れんせい】

重星を構成する2個以上の恒星が,実際に互いに近接して引力を及ぼしあい,共通重心のまわりを軌道運動しているもの。望遠鏡により分離確認できる実視連星(シリウスカストル等),望遠鏡で分離できないがスペクトル線の移動から視線速度の規則的変化を測定し確認される分光連星(スピカ北極星カペラ等),周期的に食現象が観測されるためわかる食連星(食変光星)に分類される。
→関連項目近接連星伴星

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世界大百科事典 第2版の解説

れんせい【連星 binary star】

2個の恒星が互いに万有引力を及ぼし合い,共通重心のまわりを軌道運動しているものを連星という。ふつう,明るいほうの星を主星,暗いほうの星を伴星と呼んでいる。恒星のなかで連星をなすものは多く,例えば太陽から17光年以内の空間には太陽も含めて60個の恒星が知られているが,約半数の28個が連星または多重連星の一員である。また新星型変光星やX線星などの活動的な恒星は,そのほとんどが連星であると考えられている。

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大辞林 第三版の解説

れんせい【連星】

二個の星が万有引力を及ぼし合って、共通重心の周りをまわっているもの。望遠鏡で二個に分離して見えるものを実視連星、分光器でスペクトル線が分離して見えることによってはじめて連星とわかるものを分光連星、互いに食を起こして周期的に暗くなることから連星とわかるものを食連星という。 → 重星

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

連星
れんせい
binary star

2個あるいはそれ以上の恒星が,比較的近距離にあって,互いに重力による軌道運動を行うもの。望遠鏡によって2個の星が分離して観測されるものを実視連星,直接2個に分れては見えないがスペクトル線の移動で連星であることがわかるものを分光連星という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

連星
れんせい
binary star

二つの恒星が万有引力で互いに引き合って、共通重心の周りを軌道運動しているものをいう。また、三つ以上の恒星が軌道運動しているものをそれぞれ星の個数に応じて三重連星、四重連星などとよび、一般に多重連星という。連星において、互いの星が相手の星の大気や外層の構造、内部構造や進化に影響を与えるほど接近した連星を近接連星といい、単に万有引力で結び付いているだけでそれぞれの星は単独の星と違わない離れた連星を遠隔連星とよぶ。また、連星は見え方の違いによって実視連星、分光連星、食連星などに分けられる。概して、実視連星は遠隔連星、分光連星・食連星は近接連星といえる。また1980年代以降、高角度分解能干渉計による恒星の観測が進み、これまで分離がむずかしかった連星も分離できるようになり多数の連星が発見されている。
 すべての恒星のなかで、連星(多重連星を含む)は意外に多く存在しており、たとえば1等星については65%がなんらかの連星であり、また太陽から17光年までの星では少なくとも63%が連星である。大まかにいって60%以上の星が連星であるといってよい。相手の星の進化に影響を与える近接連星の頻度はこれより少ないが、特異な天体のなかには近接連星であることが原因となっているものも多い。たとえば、金属の線スペクトルが異常に強いA型金属線星(化学特異星)、二つの星が本当にくっつきあって公転しているおおぐま座W星型の接触連星、太陽活動を桁(けた)違いに大きくした活動を示すりょうけん座RS星型の連星、突然数万倍も明るくなる新星や頻繁に増光を繰り返すふたご座U星型の矮新星(わいしんせい)などの激変星、公転周期わずか5分の白色矮星どうしの連星、強いX線を放射するX線連星、一方の星がパルサー(中性子星)で相手の星も白色矮星か中性子星の連星パルサー、光速の4分の1という速度でガスを双極的に噴出しているSS433、ブラック・ホール連星、連星内の白色矮星が超新星爆発するa型超新星など、単独の星ではけっしておきない現象が近接連星ではおこっている。観測的には連星を構成する二つの星のうち、光度の明るいほうを主星、暗いほうを伴星とよぶが、質量がわかっているときや連星の理論的研究の場合などでは質量の大きいほうを主星、小さいほうを伴星ということがある。[山崎篤磨]

実視連星

実視連星とは、望遠鏡で見たときに2星が分離して見える連星のことで、両星が共通重心の周りを公転するため、時間とともに星の位置が変化する。公転周期は短くて数年、長いものは数百年以上に及ぶ。連星の軌道と連星までの距離がわかれば、ケプラーの第三法則を使って、軌道長半径と公転周期より恒星の質量を求めることができる。これは恒星の質量を直接決めることのできる唯一の方法である。たとえばシリウスは8.4等の白色矮星と実視連星をなしており、公転周期50.05年で共通重心の周りを回っている。軌道の解析からシリウスの質量は太陽の2.1倍、白色矮星は太陽の1.03倍とわかる。公転周期が長すぎてこれまで見かけの位置がほとんど動いていないものでも、両星が同じ固有運動を示すものは連星と考えてよい。たとえば太陽系にもっとも近い恒星ケンタウルス座プロキシマ星(プロキシマ・ケンタウリ)とα(アルファ)星は公転周期40万年以上の連星と考えられている。[山崎篤磨]

分光連星

分光連星とは、軌道運動による視線速度の変化のためスペクトル線の位置がドップラー効果により周期的に動くことによって連星とわかるものをいう。1889年にピッカリングは実視連星ミザールの主星がまた分光連星でもあることをみいだしたが、これが分光連星の最初の発見であった。分光連星の公転周期は1日以下から10年以上と幅広く分布する。大部分が主星のスペクトルしか見えていない。両方の星のスペクトルが見えているものについては、別の方法で公転軌道面の傾きがわかれば、連星の軌道や質量を知ることができる。たとえばスピカは公転周期4.01日の分光連星であり、両方のスペクトルが見えている。軌道の解析により両星の質量は太陽の11倍と7倍とわかる。[山崎篤磨]

食連星

連星の2星が共通重心の周りを回るとき、ちょうど地球から見て相手の星を隠したり相手の星から隠されたりして、連星全体がその間暗くなって見えることがある。このような連星を食連星という。食連星と分光連星の間には本質的な違いはなく、ただ発見される観測手段が違うだけにすぎない。最初に発見された食連星はアルゴルで、1782年、グドリックJohn Goodricke(1764―86)による。食連星は、変光のようすから公転軌道面の傾きやそれぞれの星の相対的な大きさや光度などがわかる。食連星のほとんどは分光連星でもあるので、それぞれの情報をあわせると連星の性質を詳しく調べることができる。[山崎篤磨]

多重連星

多重連星としてはふたご座のα星(カストル)が有名である。カストルは二つの2等星が周期420~500年で軌道長半径6.3秒角の実視連星をなしており、そこから角度で73秒離れたところに9等のフレア星(不規則に閃光(せんこう)的に明るくなる星)が回っている。この三つの星はそれぞれが分光連星や食連星であり、総計六つの星からなる六重連星である。三つ以上の星が安定した多重連星をつくるには、近接した星の対が順次連星を構成していく必要があると考えられている。[山崎篤磨]

干渉計で見た連星

光赤外における干渉法には、スペックル法や光赤外干渉法がある。地上観測では、地球大気が揺らぐ時間より長い時間観測すると大気のゆらぎによって天体の像はぼやけてしまうが、大気が揺らぐ時間より短い時間で天体の像を多数撮影し統計処理を行うと、大気ゆらぎの影響を受けない正しい像を再現することができる。これをスペックル法という。一方、望遠鏡の角分解能は、光の波長を望遠鏡の口径で割った程度の大きさである。高角分解能を得るには望遠鏡の口径を大きくする必要がある。そこで、離れた二つ以上の望遠鏡で同一の天体を観測し位相をあわせると、あたかも一つの大口径望遠鏡で観測したことと同じようになる。つまり各望遠鏡の伝搬路長を精密にあわせ混合干渉させて干渉縞(じま)をつくりそれを解析すると、もとの天体の高角分解された像を得ることができる。これを光赤外干渉法という。このようなスペックル法や光赤外干渉法により、従来の実視連星観測より飛躍的に角度分解能を高めた連星の観測が行われている。連星の二つの星はそれぞれ星像が分解されて観測されるので、両星の角距離、方向、光度差が求められる。さらに分光連星であれば視線速度より2星の質量が求められる。[山崎篤磨]
『ジャヤント・V・ナーリカー著、中村孔一訳『重力――宇宙を支配する力の謎』(1986・日経サイエンス社) ▽読売新聞日曜版編集部著『宇宙はこうなっている――宇宙船の旅・太陽系から深宇宙まで』(1988・徳間書店) ▽北村正利著『連星 測光連星論』(1992・ごとう書房) ▽横尾武夫編『新・宇宙を解く――現代天文学演習』(1993・恒星社厚生閣) ▽J・M・アンソニー・ダンビーほか著、山本菊男訳『宇宙物理学シミュレーション』(1996・海文堂出版) ▽粟野諭美・田島由紀子・田鍋和仁・乗本祐慈・福江純著『天空からの虹色の便り――宇宙スペクトル博物館 可視光編』(2001・裳華房) ▽福江純著『「見えない宇宙」の歩き方――ブラックホールからニュートリノまで』(PHP新書)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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