限りの太鼓(読み)カギリノタイコ

デジタル大辞泉 「限りの太鼓」の意味・読み・例文・類語

かぎり‐の‐たいこ【限りの太鼓】

江戸時代上方かみがた遊郭大門をしめる時刻を知らせるために打った太鼓門限は、寛永(1624~1644)は四つ(午後10時ごろ)、貞享元禄(1684~1704)ごろには九つ(午前零時ごろ)、宝永(1704~1711)初年には八つ(午前2時ごろ)であったという。

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関連語 名残 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「限りの太鼓」の意味・読み・例文・類語

かぎり【限】 の 太鼓(たいこ)

  1. 江戸時代、大坂新町などの遊郭で門限を知らせるために夜番が打った太鼓。この太鼓を合図に大門を閉める。門限は寛永(一六二四‐四四)の末年までは四つ(午後一〇時)、貞享・元祿(一六八四‐一七〇四)ごろは九つ(午前零時)、宝永(一七〇四‐一一)の初年には八つ(午前二時)であったという。
    1. [初出の実例]「名残をしげに見ゆれ共、かぎりの太鞁(タイコ)もろともに、また我宿に帰り給ひぬ」(出典浮世草子御前義経記(1700)六)

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