陣の座(読み)ジンノザ

デジタル大辞泉 「陣の座」の意味・読み・例文・類語

じん‐の‐ざ〔ヂン‐〕【陣の座】

左右近衛府陣内にあって、大臣以下の公卿列座し、神事節会せちえ任官叙位などの公事くじを議した場所。陣。仗座じょうざ陣頭

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精選版 日本国語大辞典 「陣の座」の意味・読み・例文・類語

じん【陣】 の 座(ざ)

  1. 通常は左右の近衛の陣の公卿の座席をさす。宮中の諸儀式に参列する公卿は本来宜陽殿に着するものとされたが、しばしば仮にここに着した。平安中期以降はここで陣の定めが行なわれた。なお、まれに宜陽殿の公卿の座などをさすこともある。仗座。陣頭(じんとう)。陣座。陣。
    1. [初出の実例]「御前には、錦の幄うちて、ぢむの座(ザ)に、文人学生など著き並みぬ」(出典:延宝版宇津保(970‐999頃)吹上下)
  2. 宴席などで、どっしりと腰をすえて飲食する自分の座席。
    1. [初出の実例]「拳酒乱酒は小田原町めくと、静に床柱の脇の柱を陣(ヂン)の座と定め」(出典:洒落本・水月ものはなし(1758)上)

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