陵遅(読み)リョウチ

デジタル大辞泉 「陵遅」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ち【陵遅】

丘陵がしだいに低くなること。
物事がしだいに衰えること。
仏法―し行くこと眼前に近し」〈正法眼蔵随聞記・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「陵遅」の意味・読み・例文・類語

りょう‐ち【陵遅】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山地や丘陵がしだいに低くなること。陵夷
    1. [初出の実例]「陵遅すると云も次第さがりに低の事ぞ」(出典:史記抄(1477)一二)
    2. [その他の文献]〔荀子‐宥坐〕
  3. 物事がしだいに衰えすたれること。また、道義がうすれて行くこと。
    1. [初出の実例]「公事陵遅万事如此之」(出典:小右記‐寛和元年(985)正月一五日)
    2. 「仏法陵遅(レウち)し行こと眼前に近し」(出典:正法眼蔵随聞記(1235‐38)四)
    3. [その他の文献]〔詩経小序‐王風・大車〕
  4. 昔の中国の刑罰の一つ。身体を切りきざみながら死に至らしめるもの。〔遼史‐逆臣伝中・牒蝋〕

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普及版 字通 「陵遅」の読み・字形・画数・意味

【陵遅】りようち

次第にゆるやかとなる。〔子、宥坐三尺の岸も、車登ること能はざるなり。百仞の山も、任の車登る。何となれば則ち陵遲の故なり。

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