隠然(読み)インゼン

デジタル大辞泉 「隠然」の意味・読み・例文・類語

いん‐ぜん【隠然】

[ト・タル][文][形動タリ]表面ではわからないが、陰で強い力を持っているさま。「経済界隠然たる勢力をもつ」⇔顕然
[類語]潜在的潜在伏在水面下秘める隠れる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「隠然」の意味・読み・例文・類語

いん‐ぜん【隠然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用ナリ・タリ 〙
  2. どことなく威勢の現われているさま。はっきりと表だっていないが、どっしりとした力をうちに有しているさま。
    1. [初出の実例]「自然の風景、言外に隠然たり」(出典:中華若木詩抄(1520頃)下)
    2. 「先方(さき)には隠然亭主と云ったやうな者が有るのだから」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二)
    3. [その他の文献]〔新唐書‐温造伝〕
  3. 隠れて見えないようす。〔音訓新聞字引(1876)〕

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