…その去来の時期がちょうど春秋の彼岸ころにあたるため,故郷は常世(とこよ)の国,すなわち死者の生活する土地に比定された。奥州津軽の外ヶ浜には渡来する雁がくわえてきた浮木が,春に帰る季節にはとらえられた雁の数だけ残り,浜人はこれを薪として雁の供養のため施湯を行うという〈雁風呂〉の話が,《採薬使記》その他に伝えられる。この話は事実としてよりむしろ宗教的創作とみるのが妥当であろう。…
※「雁風呂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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