精選版 日本国語大辞典 「雨足」の意味・読み・例文・類語
あま‐あし【雨足・雨脚】
- 〘 名詞 〙
- ① 雨が降りながら通り過ぎていくこと。また、その速さ。
- ② 白い糸すじのように見える、地上に降り注ぐ雨。
- [初出の実例]「雨脚が細くなって、峰が明るんで来た」(出典:伊豆の踊子(1926)〈川端康成〉一)
- ③ 乱層雲、積乱雲から雨が降っているとき、遠くから見て雲が筋になって落ちているように見える部分。
雨足の語誌
杜甫、白居易等の唐詩に用いられる「雨脚」を日本で訓読し、中古の仮名文学で「あめのあし」という語形が生まれ、それが後世変化したもの。ただ、「あめのあし」に認められる「頻りに」「絶えまなく」の意味は、「あまあし」にはなく、もっぱら雨の降る様子に限って用いられる。