電子時計(読み)デンシドケイ

関連語 名詞

日本大百科全書(ニッポニカ) 「電子時計」の意味・わかりやすい解説

電子時計
でんしどけい

電子の動きを利用した時計。時計機構に電気的要素を含んだものが市場に多く出回り、電気、電池、電子などの呼称が明確な定義のないまま混用、乱用されたため、日本時計国際規格委員会では1971年(昭和46)電子時計を次のように定義づけている。

 少なくとも源振部(振り子、てんぷ、水晶などが用いられる)を能動素子、すなわち発振、増幅検波などのエネルギーを発生する半導体または電子管を含む電子回路を用いて制御し、または外部の源振部の振動を能動素子を含む電子回路を用いて受信し、その振動に同期して時計機能を維持するものを電子時計という。

 したがって、この定義に入らないものは電気時計または電池時計となる。一般に機械接点で源振部を駆動するものは電子時計とはいわない。なお、源振部から時間を示す表示部までの信号伝達が、まったく機械的手段によらない電子時計、たとえば液晶表示時計などは、全電子時計all electronic watch(またはclock)と表示することができる。

[元持邦之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android