霊魂不滅(読み)レイコンフメツ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

霊魂不滅
れいこんふめつ
immortality (of the soul)英語
Unsterblichkeit (der Seele)ドイツ語
immortalit (de l'me)フランス語

霊魂不滅(=不死)の概念は、インド思想、ギリシア思想、ユダヤ教、キリスト教において、哲学的・宗教的に深められたが、そこには二つのタイプが存在する。第一は、魂は不滅である、なぜなら霊魂は本来的に神的な性質をもっているから、としてインド思想、ギリシア思想に特徴的である。第二は、霊魂は本来的に不滅ではないが、神の賜物(たまもの)によって不滅なものとされる。これはユダヤ教、キリスト教に特徴的である。
 プラトンは『パイドン』(104B~105E)において霊魂不死の論理的な証明を試みたが満足できず、『パイドロス』『国家』などでも行った。デカルトは『省察』において霊魂不滅の証明を心身の区別の証明として扱ったが、カントは『実践理性批判』において証明を断念し、実践的理性の要請とした。[加藤 武]
『プラトン著、田中美知太郎訳『プラトン 哲学(1)』(1981・岩波書店) ▽波多野精一著『時と永遠』(1943・岩波書店) ▽ジャンケレヴィッチ著、仲沢紀雄訳『死』(1978・みすず書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

エクストリーム出社

「エクストリーム出社」とは、早朝から観光、海水浴、登山などの遊びやレジャーを楽しんだ後、定刻までに出社する新しい通勤スタイルのことです。日本エクストリーム出社協会では、これを“エクストリーム(「過激な...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android