霧山天神宮(読み)きりやまてんじんぐう

日本歴史地名大系 「霧山天神宮」の解説

霧山天神宮
きりやまてんじんぐう

[現在地名]能代市檜山字霧山下

かみ町の南端、檜山城跡の中腹愛宕あたご堂跡にある。もとは多賀谷氏居館内にあったが、昭和二七年(一九五二)に現在地に再建された。祭神は菅原道真。多賀谷氏の守神で、多賀谷天神・鏡天神・木の葉天神ともいう。

菅原道真の子息が常陸介として下向する時に父の画像を携え常陸飯沼いいぬまに祀ったと伝える。多賀谷氏は北条氏との戦いに勝ち画像を手に入れ、飯沼に天神宮を造営し、太刀・鎧・歌仙を奉納し、京都北野天満宮に伝わる連歌祭事も習ったという(多賀谷氏家譜)。多賀谷氏が檜山に移ってからもその祭事は続き、「風俗問状答」に、「京の北野の松椿坊といふより、年々連歌の百韻をおくり洗米と筆三本と来る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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