静電エネルギー(読み)セイデンエネルギー

デジタル大辞泉 「静電エネルギー」の意味・読み・例文・類語

せいでん‐エネルギー【静電エネルギー】

電磁場がもつエネルギーうち電場による部分。その電荷分布をつくるために必要なエネルギーと等しい。またコンデンサーが、ある電荷量になるまで電荷を蓄えるのに必要な仕事総量を表す。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「静電エネルギー」の意味・わかりやすい解説

静電エネルギー
せいでんえねるぎー

静電気を原因とするエネルギー。電荷と電荷の間にはクーロン法則に従う電気力が働く。それゆえ、この電荷に物体を結び付ければ、電気力によって物を動かし仕事をすることができる。このように、電荷が集まった状態は外部に仕事をしうる状態にあり、エネルギーをもった状態である。このエネルギーを静電エネルギーという。容量Cコンデンサーに電圧Vを与えて帯電させた場合、コンデンサーが蓄えている静電エネルギーは
  W=(1/2)CV2=(1/2)QVジュール
で与えられる。静電エネルギーは、電気量とその電位から求められるが、電界(電場)そのものを用いて表すこともできる。電界E電束密度Dがある空間は、単位体積(1立方メートル)当り
  U=(1/2)ED(ジュール/m3
で与えられる静電エネルギーを蓄えていると考える。

[山口重雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「静電エネルギー」の意味・わかりやすい解説

静電エネルギー
せいでんエネルギー
electrostatic energy

静電場のエネルギーともいう。ある電荷分布をつくるに要した静電場における仕事であるが,この電荷分布がつくる電場そのものに分散して空間にたくわえられるエネルギーとも考えられる。コンデンサの極板の電荷がゼロからある電荷量となるまでになされた全仕事量で,コンデンサの誘電体にたくわえられたエネルギーのこと。電場を E電束密度D とすれば静電エネルギーの密度ED/2 である。

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