鞍馬寺経塚(読み)くらまでらきょうづか

精選版 日本国語大辞典 「鞍馬寺経塚」の意味・読み・例文・類語

くらまでら‐きょうづか ‥キャウづか【鞍馬寺経塚】

京都鞍馬寺にある経塚。平安時代後期から室町時代ごろのもの。昭和六年(一九三一)の発掘で、宝塔経筒仏像、鏡、銅銭など数多く出土した。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「鞍馬寺経塚」の解説

鞍馬寺経塚
くらまでらきようづか

[現在地名]左京区鞍馬本町

鞍馬寺本堂背後から発見された経塚。鞍馬山の南東斜面中腹にあたり、鞍馬街道からの比高は約一五〇メートル。街道の北の花背はなせには平安時代後期の経塚群がある。

遺物は明治一一年(一八七八)、大正一二年(一九二三)、昭和六年(一九三一)の三回にわたり、いずれも山腹開削工事に伴って出土、総計三〇〇点をこえる。

経塚は当初小墳丘の上に標識の凝灰岩製宝塔が立っていたらしい。しかし昭和六年の遺物発見時には、石塔は護摩堂背後の山腹に移築されており、経塚との関係は必ずしも明確ではない。内部構造は、発見がいずれも偶然なので詳細にはわからないが、割石積みの小石室を一枚の板石で蓋をしたものが主体とみられ、周囲に追納時の積石塚状の施設のある、複合経塚と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android