音羽滝(読み)おとわのたき

精選版 日本国語大辞典 「音羽滝」の意味・読み・例文・類語

おとわ‐の‐たき おとは‥【音羽滝】

[一] 京都市東山区清水(きよみずでら)奥の院付近の滝。音羽山水源があるので、この名がある。名水として知られ、清水の地名はこれに由来する。
[二] 京都市山科区小山、音羽川にある滝。布引の滝。
[三] 京都市左京区修学院、音羽川にあった滝。

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日本歴史地名大系 「音羽滝」の解説

音羽滝
おとわのたき

歌枕。音羽川と同様、山科にも同名の滝がある。「和歌初学抄」「和歌色葉」「八雲御抄」はいずれも比叡の山の麓である旨を注している。現在は滝はなく、「扶桑京華志」には「在叡麓雲母坂不動堂側」とある。正徳元年(一七一一)刊「山州名跡志」は「音羽谷在雲母寺南東也、土人云尾田谷は例の片音なり、上古滝あり、号音羽滝、今滅して水所々に流る、昔し此所より石を出す事今の如白河、其時滝滅しぬ」と記している。

音羽滝
おとわのたき

歌枕。「和歌初学抄」「八雲御抄」「和歌色葉」が山城としながらいずれも「ひえの山のふもと」と注するのは、音羽川・音羽山と同様、比叡山麓(京都市左京区)、山科、清水寺の三ヵ所にあるためで、前二者が歌枕である。

<資料は省略されています>

「山州名跡志」は牛尾山法厳寺の項で「滝 在方丈左山、号音羽滝」、「都名所図会」音羽山清水寺の項は「音羽滝は奥之院之下にあり、滝口三すぢ、西のかたへ落て四季増減なし」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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