おとわ‐やま おとは‥【音羽山】
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古今(905‐914)恋一・四七三「をとは山音に聞きつつ
相坂(あふさか)の関のこなたに年をふる哉〈
在原元方〉」
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デジタル大辞泉
「音羽山」の意味・読み・例文・類語
おとわ‐やま〔おとは‐〕【音羽山】
京都、東山三十六峰の一。標高240メートル。中腹に清水寺があり、その奥に音羽の滝がある。
京都市山科区と滋賀県大津市との境の山。北は逢坂山に連なる。標高593メートル。[歌枕]
「―今朝こえくればほととぎす梢はるかに今ぞなくなる」〈古今・夏〉
[枕]「おと」にかかる。
「―音にききつつ」〈古今・恋一〉
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音羽山
おとわやま
山科盆地の東にあり、京都府と滋賀県の境をなす。北は逢坂山、南は醍醐山に連なる。海抜五九三メートル。
音羽山は「名所都鳥」に
<資料は省略されています>
とあるように三ヵ所が知られる。つまり、清水寺(現東山区)の山号でもある音羽山と、逢坂関南の山科の音羽山(牛尾山はこの支峰)と、現左京区の比叡山西方の三ヵ所である。「又の説」も同じ地点をさしていて矛盾はない。ただし、左京区の地には音羽川はあるが音羽山はない。
山科の音羽山は歌枕である。郭公・紅葉・秋風などと詠合わせられることが多い。
音羽山
おとばやま
市南東部、宇陀郡大宇陀町との境界にあり、標高八五一・七メートル。竜門山地に属し、音羽山から南へ経ヶ塚山(八八九メートル)・熊ヶ岳(九〇四メートル)に連なる。「大和志」に「山中有瀑、直下数仞、因山名瀑」、「菅笠日記」に「東の方にいと高き山をとへば。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
音羽山
おとわやま
京都市山科区東部の山。標高 593m。山科盆地の東をかぎり,滋賀県との境界に近い。古来歌枕となり,逢坂山とともに詩歌に詠まれた。中腹に天智天皇作と伝えられる千手観音を本尊とする牛尾山法厳寺(牛尾観音),音羽ノ滝がある。東海道新幹線が山の下をトンネルで貫いている。
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