頓悟(読み)トンゴ

世界大百科事典 第2版の解説

とんご【頓悟】

仏教の用語。一挙に悟ること,またはその悟りをいう。段階的に悟りに達する漸悟に対し,本来成仏の理を前提するもの。インド仏教が,漸悟をたてまえとするのに対し,中国では,古く竺道生悟を説いたといわれて,漸悟すら頓悟的に受けとめられる。曹渓慧能を祖とする南宗禅は,その代表的なものであり,宗密は,頓悟頓修,頓悟漸修,漸修頓悟,頓修漸悟の四つを分かち,頓悟漸修を最高とする。【柳田 聖山】

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精選版 日本国語大辞典の解説

とん‐ご【頓悟】

〘名〙 仏語。長くきびしい修行を経ないで、一足とびに究極の悟りに至ること。仏の真実に触れ、即座に仏果を得ること。
※法華秀句(821)上末「約部有頓亦有権。約機歴劫頓悟人」 〔南史‐天竺国伝〕

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世界大百科事典内の頓悟の言及

【慧能】より

…新州(広東省東部)の人,姓は廬。在家のまま,五祖弘忍(ぐにん)の法をつぎ,韶州曹渓の宝林寺を道場として,頓悟の禅をひろめる。頓悟は,戒律や禅定によらず,直ちに本来清浄な自性にめざめる,般若の知恵を指す。…

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